よしながふみ「フラワー・オブ・ライフ」

読みました。読み始めて20ページあたりでいたたまれなくなってページを閉じてしばらく苦笑いをして、先に読んだ友達に「キツイなこれ・・・!」メールを送って何とか気を落ち着かせました。
えーと。話的には面白かったです。ただ、「友達によしながふみ勧めようと思うの!」の一発目に持ってくるべき本ではない事だけは確実です。
まあ何が痛々しかったかというと、この本にはオタクのおにーちゃん(つっても15歳だったか)が出てきて、アニメキャラへの萌えを人前で堂々と語り出したり巻末漫画ではそのおにーちゃんがコミケに参加する様子を描いたりで、見る人の「同人というものへのとらえ方」によっては反応が激しく変わってくるだろうなと。
これ掲載雑誌がたしか「WING」で、まあこの雑誌読んでる人で同人知らない人の方が珍しいくらいだと思う(偏見を垂れ流しています)のでいいのかな。
この人目をはばからないオタクにーちゃんへの反応は、「いるいるこういうヤツー!」と笑える人・「オタクってキモい」と引く人(この中には"昔も私はオタクだったけど今は違うの"と思ってる人を含む)・「なまじ自分もオタクなだけに痛々しくてたまらない」とひたすら悶絶する人・自分のオタクさと折り合いをつけて上手く世間とバランスをとっているので特に騒ぐ程なんとも思わない人、に分けられるんじゃないかと。
で、私はその中で「痛々しくてたまらない」ゾーンに所属。
「なんかヤだなあ」と思わずにいられないわけで。巻末にあった「公共の交通機関で同人誌を読む人は、周りの同類が見ても恥ずかしいのでやめて欲しい」的な心情になります。おいおい広げるなよそんなモンをこんな場所でさあ、みたいな。よしながさん。
でも話は面白かったです。ほんとに。