「ぴょんぴょん」
1990年代、「りぼん」「なかよし」の二大勢力に食い込むどころか「ちゃお」にも至らず、小規模なヒット作はいくつか生まれてアニメ化作品も出たもののいまいちパっとせず、最終的には数作が「ちゃお」に吸収されることで終わった地味な少女漫画雑誌、ぴょんぴょん。
それ以上に地味だった小学生時代、私は毎月毎月すごく楽しみにしていて、創刊号以外はいまだに田舎に揃っています。先日帰って何気なく読んだらすごく懐かしかったので、同じく地味だったあなたにおすそ分け!
プレゼントコーナー
バーコードバトラーとは、色んな商品についているバーコードを機械に読み取らせて、その数値を能力化して戦うっていう未来の玩具です。バーコードの切れ端持った小学生達が集って全国大会まで開催されたんだぞ!
当時密かに片思いしていた竹内くんに「その本についてるバーコード強そうだからくれない?」って言われたのは今でも良い思い出です。
マヤよーこ「デュエットで走ろう」
新連載。この前に連載していた「とんで!小鳥ちゃん」は、不思議な羽飾りをつけることで動物に変身出来るようになった元気な女の子の話でしたが、今度はフルートが趣味で大人しくて友達もいない女の子・くるみちゃんが主人公です。
しゃべる上になんか不思議な力もある小犬・やんちゃとの出会いを通して成長していくくるみを描くストーリー。
この作者の人は動物使った泣かせものを好んで書く人で、目が大きくて感受性豊かな女の子がボロボロ涙を流して、小さくて可愛い動物達がキュンキュン泣いたりけなげに頑張ったり…っていう。小学生女児なんざイチコロだな!
たちいりハルコ「おじゃマクラ」
人格をもったマクラが主人公のギャグ漫画。他には、マクラの持ち主・アムと、そのいとこのジュリアン、後半はマクラ界のプリンス的なキクさま(和枕)なんかも出てきました。
シモ・ホモネタありありでかなり好きでした。これは今でも単行本欲しい。
おのえりこ「みい子で〜す!」
小学5年生のみい子が主人公。その家族・クラスメイトとのドタバタ模様や、男の子とのほんのりラブ!っていう、ちょっとした王道モノ。
これは「ちゃお」に吸収されてからアニメ化もして今でも続いてるんですね。友達以上ボーイフレンド未満だった竜平くんはみい子の片乳くらいは揉めたんでしょうか。
中尾桂「ぴょんぴょん ラビちゃん」
ぴょんぴょんのマスコットキャラクター(ウサギ)を主人公にした漫画。
藤井みどり「愛の戦士ヘッドロココ」
ビックリマンシールのヘッドロココを主人公にして、最初は天使(ロココ)と悪魔サタンマリアの対立だったはずが、次第にロココとマリアのラブストーリーに転じ、性悪女だったはずのマリアが料理の上手いツンデレ美女になっていくっていう、ロマンティック少女漫画です。
これも「ちゃお」に移転して、しばらくは続いてたみたいですね。
中森衣都「ハニワくん大パニック」
読みきり漫画。
ある日の社会見学で博物館にやって来た主人公の女の子が、ハニワの中におさめられていた指輪を発見。ハニワは実は呪いをかけられた古墳時代の王子様で、その指輪は王子の呪いを解くためのアイテムだった!王子に思いを寄せる土偶まで現れてさあ大変!
室山まゆみ「どろろんぱっ」
通常バージョンの方。
幽霊の小町と、同居するあん子、小町を成仏させるためにやってきた天使のアンジーのギャグ漫画。
作者が同じっていうことで、「あさりちゃん」とのコラボ漫画も何度かやってました。
確か単行本の方で完結してたような記憶が。
富所和子「スーパードッジコミック はずんでキャッチ」
小学校のドッジボール部、男子部のキャプテン・矢吹駿くんに憧れて男子部に入部しようとする主人公・川原ひとみ、それを快く思わない女子部キャプテン・後白河珠美の三角関係を含んだスポ根恋愛漫画。
当時はライバル(珠美)イヤな奴!みたいな感じでしたけど、今見たら空気読まずに男子部入ろうとしたり新入部員なのに雑用嫌がったりで、主人公の女もかなりのものでした。
「ドッヂ弾平」が流行ってた頃だったんで、それの女の子バージョン狙いだったのかなあと。ドッジボールって何か定期的に流行りましたよね。
同じ作者が以前描いてたギャグ漫画「トイレの花子さん」が大好きでした。
中川佳子「ないしょね!プリン」
孤児院で暮らしていたプリンが引き取られたスコフィール家は、しゃべるタヌキ・巨大な赤ん坊の弟・17歳なのに子供にしか見えないお姉ちゃん・フランケンシュタインようなお兄ちゃん・お母さんと同じくらいの若さのおばあちゃんが居る不思議なお屋敷だった…っていうファンタジー漫画。
これの前作の「真珠色マーメイド」が好きでした。
かんなゆみ「ふんわりなっちゃん」
うえだ未知「ゆう&YOU」
男子バレー部の勇くんと、女子バレー部の優の青春恋愛漫画。
ぴょんぴょんの中で唯一年齢層がちょっと高い(中学生)のと、片思いじゃなく「付き合ってる」っていう関係で、本当に真っ当な恋愛漫画だったのが珍しかったです。
室山まゆみ「あさりちゃん」
これはいまだに単行本出てますね。
ぴょんぴょんで2本連載(どろろんぱ)持ってさらに「小学○年生」みたいなのにも描いてたと思うんですけど、作者のスケジュールどうなってたんだろう。そりゃ読者からネタ募集するようにもなるよっつう話。
奥村真理子「光のパンジー」
創刊号から確か最終号近くまで続いてた、ぴょんぴょん内の大長編漫画。
ジャングルで育った野性の子・パンジーと、それを拾った動物学者夫婦の話から始まって、皇太子・エドとの出会いと恋愛や実はパンジーは名のある伯爵家の孫だったっていうところから、お家騒動に巻き込まれたり南の島に浚われたりでさあ大変です。
市川みさこ「ふたごろりん」
井口ユミ「ナイルなトトメス」
原作は石ノ森章太郎で、当時放送してたドラマの漫画版。
普通の少女・サナエが先祖の力を借りてトトメスに変身し、ピラミッドに封印されていた悪魔達と戦うっていう、仮面ライダーの女の子向けバージョンみたいな感じ。同じシリーズの「ポワトリン」とか「イパネマ!」とか竜宮城の姫が主人公のやつも漫画として連載してた気がします。
それゆけ!ぴょんぴょん
読者投稿コーナー。
お便りコーナーにあった、「カンチョーのことがよく載るけど、カンチョーはとてもキ・ケ・ンなのだ。先生にきいたことだけど、将来すごく困るんだって。みんな、このことを男に教えて、もてまくるのだ〜!」っていうハガキを送った静岡県のオリン姫さん(小6)は何か色々間違ってると思いますが何で困るのかだけ教えて欲しいです。
他には、五七五コーナー(頭文字3文字が指定される)にあった「ごすんくぎ タライいっぱい ふりかかる」と、「ごみすてば たまるたまるぞ ふるパンツ」の子の発想力が心配です。