「あのちんこは何やったんやろなー」「何て 恋やない」

パーマネント野ばら

どんな恋でもないよりましやん。村にひとつのパーマ屋さんは、女のザンゲ室。
そこでは女たちが恋にまつわる小さな嘘を日々告白している。男に裏切られても、泣いて笑ってたくましく。おとなの女の恋心を描く、感動の物語!

いつもの調子で「情」を描くんだと思ってたら、描かれていたのは「恋」だったので驚きました。(勿論、情の部分もガッツリありますが)
出てくるのは30〜60代の女の人で、浮気した旦那と浮気相手を車でひき殺そうとしたり、マグロ解体のついでに旦那を刺しちゃったり、初めてのデートでいきなり相手をラブホテルに押し込んだりで、西原らしいあいかわらずのバイオレンス&大技ぶりですけど、それでも女はいくつになっても心の中に「女の子」を抱えていて、その子は訳も無く不安だったり手を繋いでくれる人を探してたり昔飼ってた犬の話を聞いて欲しがってたりするのかなあと思いました。

「好きやずっとなんて、ないことは、とっくのむかしから知っている」

ここに出てくる女の人達は、それを知ってしまっているから、恋をしていてもどこか辛くて悲しそうなのかもしれない。