「北斗の拳」

北斗の拳 1 (集英社文庫(コミック版))

小〜中時代に夕方のアニメ再放送タイムで得た知識によると、「北斗の拳」とは「荒廃した地球でケンシロウがユリアを探し回りながら行く先々で悪人(モヒカン)の頭や内臓を滅茶苦茶にしたりしてるんだけどユリアは高いとこから飛んでしまってなんか病弱な白い人(トキ?)とかピンクの子供とか茶色い子供とかも出てきて最終的にケンシロウが兄であるラオウを倒す話」です。
アニメとコミックではさほど話は変わってないと聞いたのですが、まあ読んでみるかーと手を出してみました。今まで気づかなかったんですけど、「武論尊」って「ブロンソン」って読むんですね…。何そのセンス…。気づいても全然嬉しくないけど気づかなかったらそれはそれで悔しいっていうすごくわけのわからないトラップ…。
10巻まで読んだ所で、2巻の時点でユリアが飛んじゃってる事に驚きました。あと、ちょっとでも情が移るような描写をされた登場人物は、主要キャラ以外はざくざく殺されていくので戦慄します。立ち寄った町の人(老人や女子供)と仲良くなる→じんわりしたりほんわかしたりするような描写→ケンシロウが目を放した隙にモヒカンや人外の大きさのデブに殺される→ケンシロウ怒る。殺す、といった流れにほぼ間違いありません。首とか内臓とかビシバシ飛び散ってるんですけど大丈夫なんですかねこれ。

今のところ1番面白かったのは、ケンシロウの拳で鼻と頬骨を陥没させられた敵が、「ふん!」の掛け声と「パンパン」の擬音とともに骨を気合で押し戻した所です。骨を何だと思ってるんでしょうか。あと敵の死に際の奇声でいうと、印象的だったのは「たわば!」・わりと高頻度で使われているのは「はわわ!」でした。時代を先取り萌えっ子要素ですが発しているのは顔を歪ませこれから内臓を飛び散らせようとしている筋骨隆々の男です。
アニメ版でも(主に私の周囲数人の間で)疑問視されていた「事あるごとに破られるケンシロウの服が、そのつど何事も無かったかのように再生されている件」についてはコミックス版でも謎でしたが、「だってブロンソンだし」の呪文で乗り越えられそうな気がしてきました。