舞城王太郎

煙か土か食い物 (講談社ノベルス)

腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。連続主婦殴打生き埋め事件の被害者におふくろが? ヘイヘイヘイ、復讐は俺に任せろマザファッカー! 故郷に戻った四郎を待つ血と暴力に彩られた凄絶なドラマ。破格の物語世界とスピード感あふれる文体で著者が衝撃デビューを飾った第19回メフィスト賞受賞作。

寝る前に暇つぶしで読んでいたら止められなくなって朝日を見ました。アタイあほ。
この人は「独特の文体」っていう話は聞いてて、さてどんなんだろうと思ったら文章なげえ!思考の流れの全てを文にしてる感じ。そんなことしたらクドくなりがちだと思うんですが、脳内麻薬出まくりな文章に自然と引きずられてこっちの脳も刺激されてで一回本閉じて電気消したのに目がさえまくってまた電気つけちゃったよおいおい、みたいな。途中息切れしそうにもなるんだけど、すごい力で引っ張られてアラアラ言ってる間に終りまで走り抜けさせられた感じ。脱力。
内容はというと、暴力・暴力・歪み・セックスで、アガーこれどこに行きつくんだーと思っていたら「愛」に落とされた。うおう。登場人物のキャラが飛びすぎてる感は勿論ありますけど、家族の構図としてはリアルで興味深い。家族って厄介だなあ。