「トロイ」
紀元前のギリシャで起こったとされるトロイ戦争を題材に、トロイの王子パリスが、スパルタの王妃を奪ったことから、ギリシャ全軍がトロイを攻撃する物語が展開される。ギリシャ軍に属する無敵の戦士アキレスと、パリスをかばう兄ヘクトルの闘いが最大の見せ場だ。
こっちはDVDで見ました。オーランドブルームというかレゴラスが出ています。レゴラス!レゴラス!エルフ!(病気です)。
映画のCMだけは散々見た事があって、「これは愛のための戦いだ」なんてナレーションで煽られまくっていたので、ほーそうなのかと思って見たら腰が抜けます。
(以下ネタバレでブツブツ言います)
まず、和平を結ぶために行ったスパルタでそこの王妃に惚れちゃった王子(トロイ王の次男)が「ええやん…。な?」みたいな感じでなし崩しに王妃とヤっちゃって、しかも別れるのが辛い・もう二度と会えないっていう事で帰国の時に王妃を船に隠して連れ帰っちゃって、お兄さん(トロイ王長男)カンカン。
怒ったスパルタの王とその兄(もともとトロイ侵略の機会を狙っていた)はこれを理由にトロイに攻め込んで、そこでお兄さんは死んじゃうわトロイ王も死んじゃうわトロイ自体も滅びちゃうわブラッドピット(スパルタ側の戦士)も死んじゃうわ、な話です。身もフタもない略し方ですネ!
映像は迫力があってすげえ凝ってて、その点は圧巻だったのですけども、いかんせん全ての引き金になったトロイ王子とスパルタ王妃が馬鹿なのでどうにもこうにも納得出来ない。国を巻き込んどいて「でも、愛してるんです」って言われてもオバチャン眉間に皺が寄る。スパルタが攻め込んで来たら来たで、「私やっぱり戻ります」「僕が行って裁きを受けます」みたいな事を急に言い出すし、そんな事はヤる前からわかっといてくれないとオバチャン鼻水が垂れます。で、また「愛」がどうのこうのですよしばくぞ。ちょっとくらい男気見せたりすんのかなと思ったら、「僕とスパルタ王の問題だから、彼女(王妃)をかけて決闘したい」なんて事になってズコー。もうそういう次元の問題じゃないよズコー。しかも途中で「死ぬの怖っ!」みたいになってへっぴり腰で逃げ出します。何コントだ。
王子と王妃が馬鹿なのはしょうがない、そういうどうしようもない人間も話の上で居なきゃ駄目だろうというのもわかるのですが、まわりの人間が王子に「死ぬな」だの「愛は素晴らしい」だの言い続けて、お兄さんも王子かばいっぱなしだわ、もう何だよーと身もだえしたくなる。馬鹿は馬鹿だろー。何「愛だよね…」みたいに描こうとしてんのー。若さにまかせて盛ってるようにしか見えなかったよー。
感動ポイントを上げるとすると、トロイ王・トロイ王長男の在り方は中々に良かったです。次男をかばい過ぎな所に目をつぶれば。なんていうか、無理に愛だ愛だって言わなくても、「トロイの存亡」にだけ重点置けばもっと感動モノに仕上がったんじゃないかと思います。あとラストシーンでオーランドブルームが弓を射ってくれるサービスがあります。サービス?