「2046」

「2046」:http://www.2046.jp/
予告編に騙された女が帰還しましたこんにちは。公開初日に見ちゃうって「キムタクダイスキっ子」、もしくは「日本の映画ってちょっとね…」みたいな人みたいで何か微妙な気持ちになりましたこんにちは。これってネタバレなのかよくわからないので気になる人は反転させて読んでください。

事前に見た予告編やあらすじでは「2046」というSFチックな意空間(未来)で起こる出来事に焦点を当てていた感じだった(そして私はそれに惑わされた)のですが、実際見てみたらアンタこれ話の主軸どころか付け合わせ程度のもんじゃないですかアガー。実際にメインになっているのは主人公(トニー・レオン)の色恋遍歴でしたアガー。
その色恋遍歴の合間合間にチョロっと「2046」なる空間が主人公の創作として描かれまして、ようやく未来的な映像やらキムタクさんの「俺と一緒に行かないか」なる囁きなんかも見れます。映画制作者側としては、この創作内の世界と主人公の現実の人生(色恋と心理)をシンクロさせて酔わせよう、という意図だと思うのですが、圧倒的に主人公(現実)の占める割合が多く「2046」の存在する世界についての説明が無く、面白いほどのめりこめません。「アンドロイドに恋をする」のフレーズに、良い設定だなあと思っちゃってただけにすげえ残念。
最後の最後まで「ひょっとしてこれから全てがわかるようなラストが…!?」と期待をかけていたのですが、そんな期待は無残に打ち砕かれましてエンドロールがカミング。
色んな女をヌラリヒョロリとヒゲ半笑いで渡り歩いたわりに1人でショボーンとなっている主人公の内奥がほとんど読み取れず「分かり辛えにもほどがあるよ!」と思ってたら、これには前作があったんですね。そういうの早く言えよ…!まあ前作があると聞いたところで「じゃあ見てみようかな」とは全く思えないのでいいです。いいってばいいです。
えーと、映像はそれなりに綺麗でした。あとなんか途中ちょっと面白かったのは、アンドロイドの人は普段すげえカクカクした動きなのに、絡みになると突如「関節フル稼働!」みたいななめらかな動きをしだして、「どこの南極二号だよ!」と思ったことです。ああいうのを「ロマン」って呼ぶんだと思います。

これから見ようかな、と思っている人へ。

  • 地上波での放送を2年くらいかけて待っても全然大丈夫だと思います。
  • 百歩譲って、DVDレンタル開始を待っても全然大丈夫だと思います。
  • 映画館は面白いほどスカスカ(20人くらい)でした。
  • 一緒に見に行った人は隣で寝ていました。
  • 「この扉をくぐるもの、すべての希望を捨てよ」の精神で行くとオススメ。

追記:キーワードのせいで、「ロリ」だけ表示されてるのが何とも言えない。