田口ランディ「もう消費すら快楽じゃない彼女へ」ISBN:4794964250

色々な事件・出来事に関するコラムなんだかエッセイなんだか。1999年くらいの発売なので、話題にしてる事件は古め。
精神分析的な面から見すぎてるせいか(それがこの人なのかもしれないけど)、なんか傲慢な人だなあという臭いがしてしょうがない。野村沙知代について言及してる部分で「おんなの社会性」と「おとこの社会性」について述べていたけど、この人おとこの方じゃねえのと思ってしまった。
ただ、書かれている内容自体は興味深かったです。
作者自身の体験として書かれている話は創作なのか事実なのかわかりませんが、「生まれて以来ずっと盲人だった人がある時手術で視力を取り戻したが、それにより彼は混乱する」というエピソードや、「ビルとビルの隙間にぴったりはまって泣いている女」のエピソードが印象的です。